日本人は英語ができない。
このように言われて何十年も経っていると思います。
実際に英語に自信のない日本人も多く、その自信の無さからなかなか実際の英会話で言葉が出てこないといった人も多いのではないのでしょうか。いわゆる完璧主義的な考え方ですね。
実際のところ、EF 英語能力指数ランキングでは116カ国中92位と非常に残念な結果に陥ってしまっているのが現状です。
TOEFLやIELTSの日本人平均スコアを確認しても平均スコアはかなり低く、ライティングとスピーキングで特にスコアを落としているということでした。これまでの教育でアウトプットがあまり重視されてこなかったツケが結果として現れているということでしょうか。
2023年TOEFLのアジア各国のスコア
Reading | Listening | Speaking | Writing | Total | |
China | 23 | 22 | 20 | 21 | 86 |
Japan | 19 | 18 | 17 | 18 | 72 |
Korea | 22 | 22 | 20 | 21 | 85 |
Singapore | 24 | 25 | 24 | 24 | 97 |
2023-2024年IELTSのアジア各国のスコア
Reading | Listening | Speaking | Writing | Overall | |
China | 6.3 | 5.9 | 5.5 | 5.8 | 5.9 |
Japan | 6.1 | 5.9 | 5.5 | 5.7 | 5.9 |
Korea | 6.5 | 6.5 | 5.9 | 5.9 | 6.3 |
ということは、アウトプットの力という伸び代がまだまだありますね。ひたすら練習あるのみですね。
今回はスピーキングの話に重点を置き
といった方達に向けて、少しでも英会話の壁を取り除けるようなアドバイスができればと思います。
前提条件
最低限中学レベルのの単語、文法理解しておかないとやはり会話にはなりません。ベースとなる部分なのでしっかりと習得しておく必要があるかと思います。
その1 誰もあなたの発音を気にしていない!
いきなりですが、誰もあなたの英語の発音、特に訛りは気にしていません。いわゆるジャパニーズイングリッシュと言われるような、日本語訛りの話し方ですね。
日本語訛りの特徴としては
- ほぼすべての音に母音が伴う
- 母音・子音ともに音の種類が少なく英語の音を区別して発音できない (例: rとl、sとthなど)
といったところでしょうか。
これらを恥ずかしいと思ってませんか?
恥ずかしがる必要は全くありません!気にしているのはあなた自身と英会話に取り組んだことのない人の一部だけです。
このようなことは気にせずどんどん話していき、徐々に直していく意識を持てればそれで全く問題ありません。
何よりも大切なのは話す機会を少しでも多く作ることです。
私自身も発音の矯正には努めていますが、移住して3年経った今でもまだまだ日本語訛りが抜けません。
しかし、そのせいで重大なミスコミュニケーションが起こったという経験はありません。仮に起こったとしても、その場で訂正できるのもかなと思います。
意味が通じるというのが一番で、美しい発音は二の次でいいというのが私の主張です。私も日々発音の改善に努めています。
実際にヨーロッパに来てこのように肌で感じました。
英語での会話がより頻繁になされているはずのヨーロッパの人たちですら、それぞれの母国語で訛った発音で話しています。
たまに強い訛りで話す人もいますが、大きな問題はなく意思疎通を取れます。
英語を話す機会が圧倒的に少ない日本人が初めからネイティブみたいな発音で話せるでしょうか?もちろん可能ではありますが、その必要性は薄いと思われます。
そこに時間を割くくらいなら、訛りが混ざっててもいいから話す機会をどんどん増やし、会話力を向上させる方が圧倒的に上達スピードも早いですし何より会話自体を楽しむことができます。
会話をしていく中で、語彙に乏しかったり、表現に悩んだりすることが発見できるので、それらを一つずつ身につけたら自然と英会話力は向上するはずです。
その2 多少崩れても意味は通じる!
いざ話そうとしたときに、
なんて考えている間に話題はあっという間に過ぎ去ってしまいます。それで発言の機会を逃すなんてことはありませんか?私は何回もありました。
もちろん正しい文法・フレーズの使い方をすることはとても大切ですが、それで会話が滞ってしまうともったいない!
また、多少の誤用があっても大体の場合は相手に伝わります。全く違う単語を使用しているとかでなければ、なんとなく意味は分かるので会話は成立してしまいます。
逆に日本語勉強中の外国人に
今朝は私が図書館へ勉強するです
と言われたら、違和感のある文章ですが言いたいことは伝わりますよね。
失敗したときや、自信のない表現を使ってしまった時は後でしっかりと調べて、次回以降に同じミスを繰り返さないように気を付ける。そして次の機会で正しい表現を積極的に使う。
このように自分で考えた表現と、実際に伝えたかったもののギャップを認識し、その差を埋める作業をすることで定着がより早くなると言われています。(参考: Comprehensible output)
だからどんどん会話していくことが英会話上達への近道になるのですね。
最後に
新しいものを学ぶ時、実際に使用する時にミスはつきものです。英会話において、そのミスは必ず人前で起こるので、それが恥ずかしくてなかなか一歩踏み出せない人も多いのも理解できます。
しかし、語学学習はスポーツの練習と同じで、本や動画で学ぶよりも実践形式の練習をしないと全く身につきません。
私は「人前でミスを繰り返すことよりも、何年も勉強しているのに英語を使いこなせない」ことの方がよっぽど恥ずかしいのだという気持ちに切り替えてどんどん話すようにしていきました。
もちろん1週間とか、1ヶ月程度の期間ですぐにできるようにはなりませんでしたが、日々学びがあること自体が私にとって喜びでした。
日々少しずつ学び、理想の自分に近づけるように頑張りましょう!
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