本記事の内容は2025年9月時点での情報です。
一般的に物価が高いとされている北欧ですが、実際はどの程度なのでしょうか?
旅行をする時に気になるスウェーデンを日本のものと比べてみました。
また、我が家の実際の生活費も公開していますので、留学や移住を考えている人は参考にしていただけるとうれしいです!
スウェーデンの生活費
スウェーデンでは通貨としてスウェーデンクローナ(krまたはSEK)が使用されています。2025年9月時点では1 SEK = 15.79 JPYとなっているので本記事ではこちらを用いて計算しました。
一般的な生活費はこのようになっています。
スウェーデン (三人世帯) | 日本(二人以上世帯) | |
月の支出 | 33,930 SEK (535,754.7円) | 305,694円 |
住居費 | 11,600SEK (183,164円) | 20,125円 |
食費 | 10,760 SEK (169,900.4円) | 93,632円 |
水道+電気代 | 1,260 SEK (19,895.4円) | 20,174円 |
衣服や履き物 | 2,600 SEK (41,054円) | 10,039円 |
参考2:Statistikmyndigheten SCB https://www.scb.se/
参考3:総務省 https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.html
スウェーデンは両親+10代の子ども一人で概算し、一部の要素も比較してみました。
基本的には衣食住全てにおいてスウェーデンの方が高く、生活費を押し上げていることになります。
特に住居費の差が目立ちます、というか日本がとても低く感じます。
おそらくですが、日本の会社では社宅や住宅手当などが支給されることにより、平均するとこの程度に落ち着くということでしょうか。
スウェーデンではそのような手当は基本的にはありません。
個人的には衣類や履き物に毎月こんなに支払っていないと思うのですが、スウェーデン全体の平均でみるとこんなものなのかもしれませんね。
とはいえ衣服も高いと感じることが多いので、やはりスウェーデンでの支出の方が高くなるのでしょう。
一方で、水道+電気代は日本とほぼ変わらないということがわかりました。
スウェーデンは水資源が豊富な国で、実は水道水も飲めるのです。
また、その水資源や豊富な森林を活用した水力発電にも力を入れており、スウェーデン全体の約40%のエネルギーを賄っているとのこと。
そのため他のヨーロッパ諸国と比べると電気代も安くなっていて、およそ1-2 SEK / kWhほどとなっています。
日本での平均電力料金は約31円/kWhなのでほとんど差がない、もしくはスウェーデンの方が安い場合もあるというですね。
このようなところから、同じような電気+水道代になっているのだと考えられます。
スウェーデンの消費税
スウェーデンの基本のVAT(消費税のようなもの)は25%です。
そこから下記のように軽減税率が適用されます。
VAT | 品物・サービス |
0% | 医薬品・医療サービス |
6% | 公共交通機関・書籍・新聞・美術館や博物館の入場料・遊園地の入場料など |
12% | 食品・中程度までのアルコール・牛乳・穀物 レストラン(高アルコールのお酒は除く)・ホテル代・美容院代など |
25% | 上記以外全て |
食料品
気になるそれぞれの食料品について比較してみました。
食品 | スウェーデン | 日本 |
牛乳(/1L) | 14.5 SEK (229.0円) | 334円 |
卵(/10個) | 30.6 SEK (483.2円) | 303円 |
鶏もも肉(/kg) | 56.74 SEK (895.9円) | 1,480円 |
豚肉(/kg) | 79.96 SEK (1,262.6円) | 2,830円 |
にんじん(/kg) | 15.95 SEK (251.9円) | 546円 |
トマト(/kg) | 46.1 SEK (727.9円) | 1,054円 |
玉ねぎ (/kg) | 13.9 SEK (219.5円) | 379円 |
バナナ (/kg) | 28.67 SEK (452.7円) | 388円 |
ぶどう(/kg) | 60 SEK (947.4円) | 2796円 |
参考2::農林水産省ホームページ https://www.maff.go.jp/index.html
月の食費はスウェーデンの方が高かったのですが、食料品自体はスウェーデンの方が安いものが多いということが分かりました。
実際にスーパーに行って思うのが、店側は商品陳列などの手間が日本よりもはるかに省かれていると感じました。
他にも肥料や家畜用の餌が安いなども要因として挙がるとは思います。
全てを自炊で済ませる分にはスウェーデンでの食事はそこまで高くはつかないということでした。
外食
食料品とは異なり、スウェーデンで外食をするとかなり高くつきます。
ランチでも一人100 SEKを超えるのが普通で、ディナーになると300 SEK程度は軽く超えてきます。お酒を頼めばグラス1杯で1,000円以上になる場合がほとんどです。
外食を頻繁にするだけで支出は一気に増えてしまいます。
だから私たちも外食はなるべく控えて、家で自炊したりお酒を買ってきて家で飲んだりするようにしています。
主に人件費が高いため、このようなサービスは基本的に高くつくということを頭に入れておくべきですね。
ちなみにビッグマック指数でいうと、スウェーデンは5.60USドルでした。(日本は3.19USドル)
お菓子・嗜好品
こちらはなかなかまとまったものが見つからなかったので、ある程度の情報を集めておおよその平均的な値段のものをまとめました。
それぞれでどのような傾向があるのか参考にしていただけると幸いです。
食品 | スウェーデン | 日本 |
缶ビール(/本) | 9.15 SEK (144.5円) | 200円 |
板チョコ(/枚) | 29.95 SEK (472.9円) | 156円 |
コーヒー豆(/100g) | 21.48 SEK (339.2円) | 448円 |
カフェのコーヒー(/杯) | 36 SEK (Espresso House, 568.4円) | 330円 (ドトール レギュラーコーヒー) |
タバコ(/ 箱) | 70 SEK (1,105.3円) | 600円 |
ものによってはスウェーデンの方が安いですが、タバコなどは高くなるといった傾向でした。
缶ビールの値段はスーパーで手に入る低アルコール度数(3.5%以下)のものを参考としましたが、お酒販売を専門としているSystembolagetという場所で度数が高いものを買えばより高くなります。
また、コーヒー豆自体はスウェーデンの方が安く買えますが、カフェで飲むコーヒーは高くなるということが分かりました。
レストランの時と同様に、人件費がかかってくると価格が一気にあがる傾向だということが言えそうです。
衣類
各オンラインショップにて衣類の価格を比較しました。
衣類 | スウェーデン | 日本 |
半袖Tシャツ (H&M) | 89.99 SEK (1,420.9円) | 799円 |
スニーカー (Adidas) | 1,349 SEK (21,300.7円) | 13,200円 |
ジーンズ (UNIQLO) | 599 SEK (9,458.2円) | 4,990円 |
半袖Tシャツ、スニーカー、ジーンズいずれも同じ商品を選びましたが、スウェーデンでは約2倍の価格になるということが分かりました。
スウェーデン発のファストファッションブランドであるH&Mですら日本の方が安いというのが驚きですね。
公共交通機関
スウェーデンには
- ある市内を回る公共交通機関
- 長距離移動用の公共交通機関
をそれぞれ別の会社が管理しています。
例えば、SLという会社がストックホルム市内を回る地下鉄やバスを管理しており、どの乗り物を使っても一回の乗車で43SEKとなります。
こちらは時間制限付きのシングルチケットとなっており、75分以内であれば何回でも乗り換えができます。
長距離の電車になると、SJやMälantågといった会社が運営しています。
こちらは電車の時間帯などにより価格が変動します。
- ストックホルム→ヨーテボリ(3.5-4時間) 600-800SEK
- ストックホルム→ウプサラ(40分) 85-120SEK
我が家の生活費
では実際に暮らしている我が家(大人2子供1)のおおよその生活費を参考までに紹介します。
変動するものが多いので全ての詳細を紹介するのは難しいですが、大体これくらいの生活費で暮らしています。
内訳に差はありますが、月当たりの支出はおおよそスウェーデン平均と同じくらいですね。
月の支出 | 約31,000 – 35,000 SEK (489,490 – 552,650円) |
住居費 | 約15,000SEK (236,850円) |
食費+日用品 | 5,000 – 6,000 SEK (78,950 – 94,740円) |
電気代 | 450 – 600 SEK (7,105,5 – 9,474円) |
通信費 | 530 SEK (8368.7円) |
その他 | 外食費・衣類・ガソリン代・娯楽費・交際費など |
上記でも紹介した通り外食費、特に外で飲むお酒はとても高いのでそれらは意識的に控えるようにしています。
その代わり、家に友達を呼んで一緒に過ごすということをする機会がすごく増えました。
まとめ
スウェーデンと日本で物価を比較してみると、案外日本のものの方が高いということがありました。
特に食料品などですね。
逆に、住宅費・嗜好品・衣類・人件費がかかるサービスなどはスウェーデンでかなり高く、控えるべきですね。
全体の生活費としては、スウェーデンでの生活費は日本のものよりも高いという結果になりました。
元からあった差や消費税の差もありますが、インフレや近年の大きな円安の進行が両者の差をかなり広げてそうですね。
本記事がスウェーデン移住を考えている方々の参考になりますと幸いです。
ご閲覧ありがとうございました。
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